合格するかはご縁

中学受験など、受験に慣れた都市部の保護者の方は、合格することを「受かった」と言わずに「ご縁をいただいた」と表現されることがあります。言葉遣いとしてもキレイですし、心構えとしてもしなやかでとても感じのいいものだと思います。

青森県の高校入試においても、受かるか受からないかは「ご縁」だと考えるのがオススメです。

支配欲から生まれる苦しみ

受験といえば、ハチマキをして「絶対合格するぞ」と意気込むようなイメージもありますが、今の時代には合わないですよね。

人間なら誰しも、「自分の思い通りにコントロールしたい」という支配欲があります。「受かる」という言葉の根底には、受験の結果を全てコントロールできるという考えがあるのかもしれません。

しかし受験も人生も自分の意志ではコントロールできないことばかりです。

冷静に考えると、3年間の勉強(3000時間)を入試のたった5時間のペーパーテストで測定するのは結構無理がありますよね。

コントロールできないものを自分の力でコントロールしようとすると苦しくて疲れてしまいますよね。

結果はコントロールできません。ましてや保護者が生徒をコントロールすることなど不可能です。結果ではなく、自分の思考やコントロールしていくことが重要です。

価値観の変化

20年前、30年前に常識だと思っていたことも今の時代に合わなくなっていることがたくさんあります。

青森のような地方においても、価値観は大きく変わりました。たとえば中学卒業後の進路を見てみても、選択肢はかなり増えていると感じます。

たとえば「私立高校は県立に落ちた人が行く場所」というイメージは大きく変わっています。学力的には県立の進学校に行けるとしても、私立専願を選ぶ生徒が増えています。これは高校無償化でさらに加速するのではないでしょうか。

東京や仙台の高校に行く生徒も年々増加しています。また、学校に行かないホームスクーリングというスタイルも注目されていますし、実際に青森でもホームスクーリングで行きたい大学に合格したり、やりたいことを実現したという事例も耳にします。

このように価値観が広がっているので、県立高校を受験するのはたくさんある選択肢の中の一つになりました。当然、高校受験は昔のような「何が何でも合格しなきゃ」というシリアスな雰囲気のものではなくなってきています。

生徒自身が納得できるか

大事なのはどんな結果でも自分が納得できるように努力することです。やることはしっかりやって、結果がどうなるかはその学校とのご縁です。

合格できればもちろん素晴らしいですが、もしそうでなくてもたまたまご縁が無かったと考えられるくらい、心の余裕を持つのが理想ではないでしょうか。

合格するかはご縁

青森県立高校の倍率

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