トリセツの読み方
『青森県高校入試のトリセツ』の中で重要なことは、第1章の5つの記事にぎゅっとまとめてありますので、まずその5つをお読みください。
そのあとは気になるところから読んでいただいて構いません。勉強法なども全部を実行する必要はありません。自分の気に入ったところだけを試してみてくださいね。
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— 入試のトリセツ@学習塾 S-class (@Sclassjp) December 7, 2019
合格に必要なもの
ずばりどうやったら合格できるか、基本的なことから確認しましょう。
青森県の高校入試は
本番のテストの点数500点と、評定135点の合計635点満点
で決まるとされています。
ほとんどの生徒はこの635点でいかに高い点数を取るかが最重要です。特色化選抜という例外がありますが、あまり気にする必要はありません。くわしくはのちほど更新する記事をチェックしてくださいね。(第四章 5. 特色化選抜は狙わない)
重要なポイントは点数が高い順に合格ということです。勘違いしやすいところは、高校側が「今年の合格点は350点にする」という風に決めているわけではないということです。ですから何点とったらいいかは倍率やその年の平均点で大きく変動します。
評定とは
評定135点と上で書きましたが、「評定」はよく言われる「調査書」というものとまぎらわしいので注意してくださいね。
実物はこんな感じです
評定は簡単にいうと、通信簿の合計点のようなものです。
9科目 × 5段階 × 3学年 = 135
で135点満点です。3年は原則として12月末までの成績ということになっていますから、三学期制の中学校だと二学期まで、二学期制だと冬休み前までということになります。(入学者選抜要項15ページ 調査書作成上の注意(6)イ(イ))
過去の通信簿を取り出して、ぜひ評定の点数をチェックしてみてくださいね。通信簿よりは少しいい点数になることがあるようです。
評定の中には英検や部活動や生徒会活動は含まれていません。調査書の全体像はこんな感じです。
テストの点数だけ取ればいい?
かつてはそうだったのですが、今は違います。本番で500点とっても不合格になる可能性があります。また、400点で合格する人と、410点で不合格になる人がいるというような逆転現象も実際に起こっています。
これは郡分けというシステムがあるからです。くわしくはのちほど更新する記事で解説します。
議論すべき点
ここでちょっと考えてもらいたいことがあります。
点数が高い順に合格
というのは
他人と比べてテストの点数の高い人が価値がある
という考えに基づいています。
この価値観に賛成ですか?反対ですか?
受験生は今のテストを受けるしかありませんが、こういうことを考えてみることは重要だと思うんです。
青森県教育委員会は、どこの高校が点数が高いとか高校間での比較した表現をしたことは一度もありません。ただし、どの高校がどのくらいの点数をとって入学しているか具体的なデータは持っていると考えて間違いないです。
つまり、表向きは「すべての高校は平等です」といいながらも、入学システムを変えることはせず 他人と比べてテストの点数の高い人が価値があるという考えを黙認しているように見えます。
賛成も反対もどちらの意見もあっていいんです。ただ、「今までこうやってきたから」「自分は点数が高い側だから」という理由でうやむやにされているという印象があります。
時代は大きく変わっています。AIの技術で青森県の高校入試問題程度であれば500点満点取ることも可能なはずです。中教審第197号には"ペーパーテストの結果にとどまらない、多面的・多角的な評価を行っていくことが必要である。"
と明記されています。
幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)(中教審第197号):文部科学省
トップ 政策・審議会 審議会情報 中央教育審議会 幼稚園、小学校、中学校、高等学校及び特別支援学校の学習指導要領等の改善及び必要な方策等について(答申)(中教審第197号)
常識を疑って、もう一度ゼロから考え直してそれぞれが意見を持つきっかけができればいいなと思います。
ボーダー目安
テストでどのくらいの点数を取ったらいいのか、ボーダーラインの目安を書いておきます。繰り返しになりますが
点数が高い順に合格
です。
実際に合格できるかは倍率と評定によって大きく変動します。定員が少ない学科も変動が大きいです。あくまでも目安として活用してくださいね。
5科目の合計点のボーダー目安を、全体の平均点からのプラスマイナスで表しました。偏差値や素点(そのままの点数)で表すのも良いのですが、普段の模試や自己採点のことを考えると平均とのプラスマイナスで表現するのが一番便利な方法だと思います。
たとえば、模擬試験で自分の点数が350点だったとします。学年の平均点が280点だとしたら、平均プラス70点ということになりますよね。青森東は+60なのでボーダーは越えているけれども、青森高校は+100なので、あと30点くらい足りないと考えてください。
東青
青森高校 | +100 |
青森西高校 | -40 |
青森東高校 | +60 |
青森北高校 | -30 |
青森北スポ | -60 |
青森南高校 | +20 |
青森南外国語 | 0 |
青森中央高校 | -40 |
浪岡高校 | なし |
青森工業機械 | -70 |
青森工業電子機械 | -70 |
青森工業電気 | -70 |
青森工業電子 | -40 |
青森工業情報技術 | -60 |
青森工業建築 | -60 |
青森工業都市環境 | -70 |
青森商業高校 | -70 |
西北五
五所川原高校 | +40 |
金木高校 | なし |
木造高校 | -20 |
木造深浦 | なし |
鰺ヶ沢高校 | なし |
板柳高校 | なし |
鶴田高校 | なし |
五所川原農林生物生産 | -100 |
五所川原農林森林科学 | -100 |
五所川原農林環境土木 | -100 |
五所川原農林食品科学 | -100 |
五所川原工業機械 | -70 |
五所川原工業電子機械 | -70 |
五所川原工業電気 | -60 |
五所川原工業情報技術 | -70 |
中弘南黒
弘前高校 | +100 |
弘前中央高校 | +60 |
弘前南高校 | +50 |
黒石高校 | -20 |
黒石情報 | NA |
黒石看護 | -20 |
柏木農業生物生産 | -100 |
柏木農業環境工学 | -100 |
柏木農業食品科学 | -100 |
柏木農業生活科学 | -100 |
弘前工業機械 | +10 |
弘前工業電気 | +10 |
弘前工業電子 | +10 |
弘前工業情報技術 | +10 |
弘前工業土木 | +10 |
弘前工業建築 | +10 |
弘前実業農業経営 | -50 |
弘前実業商業 | +20 |
弘前実業情報処理 | +10 |
弘前実業家庭科学 | -10 |
弘前実業服飾デザ | -30 |
弘前実業スポ | -20 |
上十三
三本木高校 | -60 |
十和田西高校 | なし |
十和田西観光 | なし |
三沢高校 | -20 |
野辺地高校 | なし |
七戸高校 | なし |
六戸高校 | -80 |
百石高校 | -50 |
百石食物調理 | -60 |
六ケ所高校 | なし |
三本木農業植物化学 | -60 |
三本木農業動物科学 | -60 |
三本木農業農業機械 | -60 |
三本木農業環境土木 | -60 |
三本木農業農業経済 | -60 |
十和田工業機械・エネ | -60 |
十和田工業電気 | -60 |
十和田工業電子 | -60 |
十和田工業建築 | -50 |
三沢商業商業 | -50 |
下北むつ
田名部高校 | 0 |
大湊高校 | なし |
大間高校 | なし |
むつ工業機械 | なし |
むつ工業電気 | なし |
むつ工業設備・エネ | なし |
三八
八戸高校 | +100 |
八戸東高校 | +70 |
八戸東表現 | 0 |
八戸北高校 | +80 |
八戸西高校 | +10 |
八戸西スポ | -50 |
三戸高校 | なし |
名久井農業生物生産 | -100 |
名久井農業環境シス | -100 |
八戸水産海洋生産 | -100 |
八戸水産水産食品 | -100 |
八戸水産水産工学 | -100 |
八戸工業機械 | -30 |
八戸工業電子機械 | -30 |
八戸工業電気 | -30 |
八戸工業電子 | -30 |
八戸工業情報技術 | -30 |
八戸工業土木建築 | -30 |
八戸工業材料技術 | -30 |
八戸商業高校 | +10 |
八戸商業情報処理 | -20 |
学校の模試、外部の模試などでも平均点からのプラスマイナスに注目してくださいね。素点が低くても平均点が低い時はさほど気にする必要はありません。
なぜ平均点からのプラスマイナスで表すかと言うと、平均点がその年によってバラバラだからです。教育委員会では各科目の平均点を50〜60点に想定しているとのことですから、合計点は250〜300くらいで推移していてもおかしくはありません。
ですので、合格ボーダーが410点の時もあれば、360点の時があるということです。さすがに50点も差があるとズレが生じるので、常に平均点との差で計算するのがオススメです。
点数を目標にしない
行きたい高校のボーダーがわかったら、自分の点数と比べてどのくらい足りないか、もしくは余裕をもつためにあとどれくらい上げたいかをチェックしてくださいね。
ポイントとしては勉強の計画を立てるときには点数ではなく、問題数で数えると良いです。たとえば目標点まで30点アップというと苦しいですが、あと9〜10問プラスすればいいので、各科目で2〜3問ずつ正解を増やせばいいと考えると少し気が楽になりますよね。
気持ち次第で勉強への姿勢が変わってくるので、少しでもやる気が出るようなとらえ方をするのがポイントです。
次のページでは、入試は難しいという思い込みについて説明したいと思います。
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